昨オフに山口寿一オーナーは『ＦA選手はとらず外国人選手と若手の底上げで戦力強化を図る』と、『育成と発掘』を宣言しました。しかし若手は伸び悩み外国人投手は期待外れだった結果が、現在の成績です。今オフは方針を転換し、豊富な資金力でＦA選手の積極的な獲得へ踏み切ると思います」（球団関係者）

今の巨人は、補強ポイントだらけだ。なかなか決まらない正捕手、安定感を欠く先発投手、リードを守りきれないリリーフ……。ＦA選手の調査は、すでに始まっているという。

「正捕手として狙っているのが、西武の森友哉だといわれます。巨人には大阪桐蔭高の先輩で仲の良い中田翔がいますし、森は阿部慎之助コーチのことを『打てる捕手』として尊敬していると周囲に語っている。巨人は複数年契約を提示するのではないでしょうか」（同前）

投手陣の建て直しも急務だ。

「白羽の矢が立ちそうなのが、阪神の西勇輝です。西は20年７月の緊急事態宣言中に、『週刊文春』で県をまたいだ不倫密会疑惑が報じられるなどトラブルが多い。阪神としては、ＦA宣言は本人の意思に任せているようです。

中継ぎの補強候補は、楽天の辛島航でしょう。地味な投手ではありますが、先発もリリーフもこなせるユーティリティプレイヤー。貴重な左腕で、すべてのポジションでコマの足りない巨人投手陣なら重宝されると思います」（スポーツ紙担当記者）

意外な大物選手の名前も挙がっているという。

「８月に３度目のメジャー戦力外通告を受けた、筒香嘉智（現在ブルージェイズ傘下でプレー）ですよ。米国投手の速球にタイミングが合わず、メジャー昇格はかなり難しいでしょう。

日本球界復帰となれば、長年４番を務めた古巣ベイスターズが手を挙げるでしょうが、現状ではレギュラーになるのは相当困難です。筒香が守る一塁あるいは外野には佐野恵太、オースティン、桑原将志、さらには牧秀悟やソトも入ることがある。つけ入る余地がないんですよ。

巨人は筒香と意外なパイプがあります。編成本部海外スカウトを担当しているデニー友利さんです。筒香がベイスターズにいた時に、デニーさんは投手コーチや編成を歴任し仲が良かった。『侍ジャパン』でともにプレーした中田翔との関係も良好で、筒香にとっては居心地の良いチームでしょう。巨人にとっても、左の和製大砲はぜひ獲得したいところだと思います」（同前）

Ｖ奪還のために、しゃにむにＦA選手の獲得へ乗り出しそうな巨人。大型補強で「常勝ジャイアンツ」は復活できるのだろうか。

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